第143回 別府内科クリニック講演会
・心身の健康を保つために、呼吸法のことを一貫して述べ、指導してきたつもりです。
・呼吸法の真髄は、座禅のことを抜きには話せないのですが、いままで座禅のことに敢えてふれなかったのは、宗教に関係したくなかったからです。
・しかし、講演会も十二年を越えましたので、呼吸法の真髄である真の座禅を日本において広めた道元禅師のことを話したいと思います。
・ 道元禅師は、仏教の正法・正師を求め、中国にわたり艱難困苦のすえ正師(如浄和尚)にめぐり合い、五十一代目の釈迦から連なる嗣書をいただいたのである。
・ 帰国後、道元は、如浄和尚の教えを守り、国王大臣に近づかず、一個半個(一人二人)の道の人を育成する道を歩むのである。
・ 「悟りとは修行である、修行とは悟りである」という如浄和尚の教え通りの一生を送るのである。
・ 「身心脱落、脱落身心」という悟りの状態は、教文ではなく座禅でしか会得できないことを如浄和尚は道元に伝えたのである。
・ しかし、私たちは座禅のような修行をできるわけではありません。そのかわりに、呼吸法の奥義を会得しましょう。