第163回 ことばの研究
こころのソフト機能は、言語機能だということをご存知ない人が以外にも多いのです。
子供が言語機能、すなわちことばをどのようにして獲得するのかということさえ我々の文化は理解していなかったのです。
自閉症児の研究から、ことばを獲得するのは学習ではなく、親子の情動の共有が必要なことが判明しつつあります。
子供はこの世に生を受け、不安に包まれて生きていかなければなりません。したがって、母親（養育者）との肯定的な情動を共有できなければ不安いっぱいで、正常な感覚・知覚を獲得できません。
ことばは、いわゆる象徴的なコミュニケーションですが、象徴的コミュニケーションのまえに、情動的コミュニケーションで獲得することばについて、講演会で話したいと思います。