第173回 オートポイエーシス・システム


神経システムはオートポエーシス・システムである。

神経システムの構造は、有機体の個体発生にそれ自身が参加することによって規定される。したがって、神経システムの構造は、有機体の相互作用すなわち言語機能の歴史の関数である。

ある細胞が、ある分子Aとの間に相互作用を行い、その分子を自分のプロセスの中に巻き込むなら、この相互作用の結果生じることは、分子Aの特性によって決定されるのではない。分子Aが、オートポエーシス・システムである細胞のメタボリズムの中でどのようにみられ、どのように受け止められたかが問題になるのである。その分子Aを巻き込む細胞が、どのように分子Aと相互作用を行ったかにかかっている。

相互作用の結果もたらされるものは、要素ではなく組織が決定するということである。

このようにある細胞と分子Aとの間におこる相互作用は、ことばの受け手と送り手に起こる相互作用と同じなのだ。




















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